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NO11-1 若年性アルツハイマーから、4年

被介護者 夫 61歳          介護者 妻 61歳

夫が若年性アルツハイマー病と診断されてから丸4年が経ち、5年目になりました。
2011年に入ってからは、特に、坂道を転がるように進行しました。
ささいなことで切れて混乱し、物を投げたり、暴力をふるったり、

やっかいな徘徊も始まりました。

4月ごろ、急に財布と腕時計を持つようになり、後から思うに、

これは本人にとって徘徊の準備だったのかも知れません。
4月17日、朝と夕方、2回家出をし、朝はなんとか追いかけて、

30分程一緒に歩き帰宅しました。
夕方は、日曜の混雑で、途中姿を見失ってしまい、とうとうこの日は

見つかりませんでした。

夜になって、警察に届け出て、市の広報で放送してもらいました。
この夜は心配で、生まれて初めて、朝まで一睡もできませんでした。

翌日昼前、私の携帯に原の交番から、夫を保護している旨の連絡がありました。
夫は警察官に、失効した運転免許証と、私の携帯の番号を書いたメモを提示

したそうです。

 

警察から 
①今後は費用は少しかかるが、できればGPSを持って欲しい。
②身元が不明の場合、警察では、はいている靴や上着、又はシャツの首の後
のあたりを見るので、靴やシャツに名前と電話番号をかいてもらうと
わかりやすい。

と、アドバイスをいただきました。

子供達はすでにG P Sのことを考えて探してくれていました。
夫は元々携帯が嫌いなので、買っても持たないことを懸念して、小さくて軽い
「au  mamorino 2」というお子様対象の携帯を契約しました。

その後も度々、家出を繰り返し、頭をかかえて「オレはもうだめだ」と言いながら

をはき、出て行く夫を見て、自分ではどうする事もできず、病気がそうさせているの
だと思うと、かわいそうでなりません。

夫を追いかける私も大変です。
①G P Sで検索して追いかける 

②現在位置に着く 

③本人はすでに移動している訳で

又①検索 ②着く ③移動している 

を何度も反復し、発見に至るまでには、20回近く検索を繰り返したときもあります。 .
私が力尽きて、パトカーで捜してもらったこともありました。

 


先日、J R 東海道線の車中で、隣に座っているはずの夫がいなくなった時は、

私がウトウトしていた時だっただけに、びっくり仰天しました。
車内に見当たらないので、夫の向こう隣の女性に伺ったところ、どうやら、

途中で、一人で下車したらしいことがわかりました。

 


この時にはGP S が役立って、現在位置が蒲原駅と判明、検索精度も上々の☆3つ、
(*建物内に対象者がいる場合は、精度が落ち、現在位置の表示に

ワンブロック程度の誤差が生じることがある。)

富士川駅で降りた私は下り線ホームに急ぎ、蒲原駅まで戻り、

を無事に連れて帰ることができました。

 


一年前には、夫がひとりでもできる事がいくつかありましたが、

現在では、家事を頼んでも、分からないといって、やらなくなりました。

デイサービスもトライしましたが、暴力をふるってしまい、失敗でした。

夜も何度も起こされ、日中はトイレばかり行って、落ち着かない生活です。

 

「ほほえみの会」の日は第4木曜日と決まっているので前もって娘に休みをとって

もらっています。
私がいらいらしたり、余裕が無い時など、それが見事に相手に反映して、

夫の問題行動に繋がっていきます。

負のスパイラルから抜け出すためにも、デイサービスも好い所が見つかるまで

あきらめないでさがしてみます。